2009年05月

インフルエンザ新薬をつくる 3

2009年05月26日

Crystal structure of an avian influenza polymerase PAN reveals an endonuclease active site. Nature, Vo. 458, Pages 909-913, 2009.

やはり、今回はこの話題でしょう。

新型インフルエンザの発生によって鳥インフルエンザのことは忘れられたかのようになっていますが、強毒性の鳥インフルエンザの特効薬開発は非常に重要なものです。

現在は、タミフルやリレンザといったインフルエンザ薬がありますが、耐性を示すウイルスも存在し、新たな薬剤を開発する必要に迫られています。

そのためには、まず薬のターゲットとなる場所はどこか?を調べる必要があります。つまり、どこに薬をくっつけるとインフルエンザウイルスの増殖が防げるのかということです。

この論文では、鳥インフルエンザウイルスの遺伝情報合成に関係する酵素、PAの一部がインフルエンザ増殖に重要で、しかもその部分はあまり突然変異がおきないことを明らかにしています。

突然変異がおきにくいということは、ここにうまくくっつく薬を今後作ると、耐性ウイルスがつくられにくいので、特効薬ができる可能性がありますね。

細胞の生死の鍵をにぎる物質 3

2009年05月08日

Tyrosine dephosphorylation of H2AX modulates apoptosis and survival decisions. Nature Vol. 458, Pages 591-596, 2009.

GWはみなさんいかがでしたでしょうか。電大はカレンダー通りに授業を行ったので、例年よりあまり休めなかったかもしれませんが、それでもたくさんやりたいことができたんではないでしょうか。

僕はたまりにたまった仕事をようやく片付けられたGW。ブログのための論文読みもようやく終わりました・・・

さて、今回紹介するのは、細胞が傷ついた時、細胞は自分で傷を治そうとする力がありますが、傷が深い場合は治せないのでいっそのこと死んでしまう(アポトーシス)という選択をします。

その生死の鍵をにぎる物質は何か?この論文によると、その一つとして、普段DNAを核の中にコンパクトにたたんでいる役割を持つ、ヒストンとよばれるタンパク質の一種(H2AX)の構造の変化にあると指摘しています。

2つの顔を持つヒストン。でも片付けることがうまい人はモノを捨てる捨てないの判断もうまいので、あながち同じようなことをしているのかも?

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