薬によって効き方の違いが起きるわけは? 3

2008年08月19日

久しぶりの研究論文の更新です。
あっという間に終わった夏休みの間に読みました。

On the nature of partial agonism in the nicotinic receptor superfamily. Nature, Vol. 454, Pages 722-727, 2008.

薬はいろいろな作用により私たちの体に作用して効き目を発揮しますが、その中でいわゆるスイッチのように「えいっ!」と刺激を伝えるタイプがあります。

そのような薬は、体のどこかに存在する、薬がはまることのできる場所(受容体と専門的には呼びます)にくっつくことで刺激が起きます。

でも、同じ場所にはまる薬でも、すごく効く薬もあれば、あまり効かない薬もあるのです。同じようにはまるのならスイッチが同じように働いてもいいのに。これはどうして起きるのでしょうか。

そこで、今回の研究者らは、薬がはまると真ん中の門が開いて(スイッチON)、ないと門が閉じる(スイッチOFF)受容体を1つだけ測定することにして、効く薬とあまり効かない薬を入れた時にスイッチがどのようにONになるかを調べました。

この、1つだけ測定するというのが今回の研究のキーポイントで、体には普通同じ受容体がたくさんあるので、薬がいっせいに全ての受容体にくっつかない限り(そんなことは難しい)、それぞれの受容体のスイッチの入り方に時間差ができてしまい、測定結果がよくわからないことになってしまうのを防いでいるのです。

その結果、あまり効かない薬は効く薬に比べて、受容体にはまってから、門が開くまでの時間が長かったことがわかりました。

どうも、薬が受容体にはまるのかどうかでは効き方が十分ではなく、薬と受容体が「ぱちっと」はまるかどうかが効き方の違いになっているようです。お互いの気持ちが一致していないとうまくいかない恋愛にも似てるかな?

こんなことを考えている頭はまだまだ休みぼけなのかも。

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