ガン細胞とiPS細胞のあいだ 3

2009年09月02日

Supression of induced pluripotent stem cell generation by the p53-p21 pathway. Nature, Vol.460, Pages 1132-1135, 2009.

 だいぶ読んでから時間がたってしまいましたが、今回の論文はiPS関連。

iPS細胞は、正常に分化(機能や形が変化)した細胞(皮膚や神経の細胞)を、時計を逆回しにして未分化な状態の細胞にしたもの。


iPS細胞は今では複数個の遺伝子を外部から細胞に入れることによりできることがだいたいわかりましたが、その後どのように細胞が若返るのか?はいまだ謎です。


この論文では、その若返りに、p53やp21という、ガン化を防ぐために細胞状態を監視して、急激にガン化しそうな細胞は殺す遺伝子が関係しているというものです。


p53やp21がおかしくなると、死ににくくなり、細胞分裂を繰り返し増殖し続けるようになります(ガン化)。


iPS細胞をつくるときも、p53やp21がないほうが作りやすいそうです。p53やp21は細胞が増えないように調節しているので、 未分化で増殖する能力を持つiPS細胞を作るには必要がない遺伝子なんでしょう。

ガン細胞とiPS細胞。似ている部分がかなりありそうです。




ちなみに、この号では p53とiPS細胞の関連論文がこの他に3つ一気に掲載されてました。編集サイドの思惑がありそうで面白いですね。

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