Chimpanzee and human Y chromosomes are remarkably divergent in structure and gene content. Nature, published online, 2010.

チンパンジーの祖先とわたしたち人間の祖先は600万年前に別れてそれぞれ進化していきました。案外最近のこと(進化上では、ですけど)なので、チンパンジーと人間のゲノムはほぼ一緒で、違いは1%くらいと考えられています。


では、男性のみもつ性染色体、Y染色体だけにしぼり詳しく見てみると違いはどのくらいあるのか?ということについて調べたのがこの論文。


実は、チンパンジーと人間のY染色体は半分近くの遺伝子に違いがある(おもにチンパンジー側のY染色体から遺伝子がなくなっているそう)ことがわかったそうです。チンパンジーのY染色体はかなり進化(?)したんですね。


著者らはY染色体はX染色体とは違い、相同な染色体を持たないから変異が蓄積しやすいのでこのような結果になったのではとしていますが、ではなぜ変化したのか?



ここで著者は衝撃の推論。




人間と違い、チンパンジーは一匹のメスに対して複数のオスが交尾をするために、精子間での競争が起こり、Y染色体をより変化させる必要があった!



ホントでしょうか?

じゃあ人間もY染色体を変化させるには・・・(以下自粛)

チンパンジーのオスはつらかったんだな、ということですかね。