細胞のインプットとアウトプットを観察しよう 2

2010年07月13日

Single-cell NF-kB dynamics reveal digital activation and analogue information processing. Nature, Vol.466, Pages 267-271, 2010.

細胞は、何らかの刺激があるとそれに応じて何らかの反応を起こします。
このことはこれまでにすでにわかっていることですが、ある特定の、1つの細胞がある特定の刺激をうけたときにどのように反応するのか?これは実はあまりよくわかっていません。

普通、細胞がどのような変化を起こしたのか、ある特定のタンパク質やDNAの発現状況を調べるためには、量の問題もあり、細胞集団ごと回収して、全体の変化を観察するのが普通で、1つ1つの細胞の変化を観察するのはなかなか難しいのです。

でも、細胞によってはもちろん変化が起きにくいあまのじゃくなものもあれば、敏感に変化する細胞もいます。

そこで、この論文では、ある刺激を細胞にあたえ、その結果細胞内での場所が変化するタンパク質を細胞1個ごと追っかけて観察することにしました。

そのために、まずはそのタンパク質が作ることができない突然変異細胞を作製した後に、同じタンパク質+蛍光物質を作ることができるように戻した細胞を作りました。ようはそのタンパク質を光るタンパク質に「とりかえた」のです。

こうすれば、ある刺激を受けた時に光がどこに移動したのかを見れば1つ1つの細胞の反応を観察することができます。いやー、よく考えたものですね。残念ながらただ単に光るタンパク質のみを入れると、そのタンパク質の量が多くなりすぎてアウトプット解析が生理的な条件から変わってしまうんで、「とりかえた」んだとか。

技あり、な論文でした。こういう論文は参考になっていいですよね。

 

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