Chronic high-fat diet in fathers programs beta-cell dysfunction in female rat offspring. Nature, Vol. 467, Pages 963-966, 2010.

太り気味の男性のみなさん、注意です!


肥満になると、いろいろなところに負担がかかってしまい、糖尿病になる可能性も増してしまいます。


ただ通常ですと、肥満の影響は遺伝しないはずなんですが、この論文は次世代に影響することもあります!というこわ〜い話。


オスのネズミに高カロリーの食事を続けさせると、肥満になり、そのうち糖尿病を発症するそうです。そのオスネズミから生まれた娘ネズミは、最初こそ体重等に目立った変化はないものの、そのうち糖尿病のような兆候を示したそうです。


調べたところ、娘ネズミのインスリン産生細胞であるベータ細胞の遺伝子の発現状態がおかしくなっているらしく、どうも肥満が要因となり、脂肪による熱やストレスが父親ネズミの精子DNAの発現状態を変化させている可能性があるとのこと。


自身の肥満は娘の将来も左右しかねないのですね。
ちなみにこれはマウスの研究成果で、ヒトはもっと複雑な制御を起こすので同じ結果になるかはわかりません。 また、この論文は面白いんですが実証データがちょっと少ないので今後の研究が待たれるところです。