ネイチャーは今回の震災をどのように伝えているのか? 3

2011年03月30日

今回の震災ではあまりに多くの被害が未だに起きております。被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。


これまでこのブログ上ではネイチャーに掲載された研究論文を多数紹介してきましたが、今回は科学雑誌であるネイチャーが今回の震災をどのように伝えているのかを紹介します。



地震のあった11日の次の号である17日号ですぐ、ネイチャーはニュース欄のトップ記事として3ページに渡って震災について特集しています。

ただ、記事の内容は1ページ弱が地震のことで、それ以外は福島第一原発の事故のことです。トップの写真にも自衛隊が防護マスクをつけ、放射線量を測定する機械をもつセンセーショナルなものです。



次の週の24日号では更に震災のページは拡大し、6ページに渡り特集が組まれています。

・編集部欄(日本の科学研究者を守るために欧米が研究者の受け入れを表明していること、海外から科学技術復興のために寄付をしている)
・オピニオン欄(古い原発の操業をやめて、設計の新しい原発で代替技術ができるまではしのぐしかないのではないか)
・ニュース欄その1(福島第一原発を最悪な事態から防ぐための苦闘について時系列で報告)
・ニュース欄その2(長期間、低線量放射線に被曝することのリスクは研究途上である)
・ニュース欄その3(東北大学やつくば研究都市は地震により研究機械や材料が破壊、消失してしまい、また東京でも停電の影響で科学研究は困難に直面している)

科学雑誌の特性からということもあるのでしょうが、地震のことよりも当初から原子力問題についての特集が組まれ、欧米の専門家が現段階の炉の中で起こっていることを冷静に分析するなど、科学の知識では現在こうだ、というおもむろに恐怖をあおるような記事ではありません(写真はいささかセンセーショナルですが)。

また、研究者の生活にも目を向けるのと同時に、この震災をきっかけに日本の科学教育の更なる理解向上を願っている記事になっていました。


私自身も科学者の一人として、科学を正確に伝えることの難しさは感じておりますが、それを続けることの大切さをこの震災後痛感しています。このブログでもまた次回からは科学の新発見についてお伝えしていきたいと思います。


 

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