脳と脂肪との関係

2012年04月25日

Energetics and the evolution of human brain size. Nature, Vol.480, Pages 91-93, 2011.


新年度も始まりましたね!
安部先生から、生命理工学系の新年度の様子をアップして頂いておりますが・・・
こちらは現在多忙で、今回紹介する論文は2011年12月に掲載された、昨年のもの。。。 


今週末からはゴールデンウィークも始まるので(思えば昨年は理工学部はゴールデンウィーク中も授業を行っていたんでした。あれはつらかった)、少しは精神的にゆとりができるといいなあ。


ということで、 はるか昔に読んではいた論文なのですが、この論文は、人間の脳はなぜ他の動物と比べても巨大なサイズになったのか?という疑問に対していろいろな動物との比較を行ったものです。


脳というのはエネルギーをかなり消費する臓器で、ヒトの赤ちゃんでは全消費エネルギーのうち、65%を脳が占めていて、大人でも20-25%くらい使用するのだそうです。

頭を使うとお腹が減る、これは正しい訳です。


ただ、進化の過程でこれだけ脳のサイズが大きくなると、やはり他の臓器は進化とともに小さくなり、結果として全エネルギー消費はあまり変わらないようになっている、というトレードオフが起きているのでは、という説が主流なのだそうで、これまでは脳が大きくなった変わりに、消化器系が小さくなっているのでは?という説が有力だったそうです。

しかし、今回著者たちは、100種類の哺乳類の各種臓器の大きさを調べたところ、これまで言われていた消化器系よりは、脂肪組織と脳の大きさに負の相関があったんだそうです。



つまり、脂肪が少なければ、脳が大きい。


脂肪組織もかなり貯蔵にエネルギーが必要で、ヒトは他の生物と比べて簡単に食物が得られるので、結果として飢餓状態の時に使われる脂肪組織があまり必要なくなるから・・・と説明はわかるんですが、本当にそれが原因なのかどうかは?


著者らも論文の最後で、いろいろな要素があいまって進化とともに脳のサイズが大きくなったんだろうね、という何とも漠然とした文章で終わらせており、この論文結果、どこまで自分たちも自信があるんだろう、というもやもやしたものが残る論文でした。


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コメント一覧

1. Posted by よし@お金持ち研究   2012年07月13日 02:01
頭を使うとお腹が減る。。。確かにですね、脳の話は興味深いです。

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